2014年3月、東海大学芸術工学部のある旭川校舎が閉鎖されました。

地元にとってその役割が大きかっただけに、公立ものづくり大学(仮称)を自前でつくろうと「ものをつくる人を、つくる大学を、つくろう」を合い言葉に市民運動が5年前に始まりました。

1年余で4万3000筆の署名が集まりました。並行してシンポジウム、研究会、講演会が行われ、2012年12月に旭川市長に署名を提出して理解と前向きな決断を呼びかけました。

 

2014年11月、市長選挙が行われ、現職も新人も「公立大学設置」を掲げましたが、「創造的な若者が国内外から集まり、国際的な学びの場としての公立大学設置をめざします」と 明快な公約を掲げた西川市長が3選されました。

同年秋、私立の旭川大学が旭川市に「ものづくり系」分野を加えることを含めて公立化を申し出ました。

市はこれらの状況を踏まえて長らく検討を進めてきましたが、2021年3月の市議会で具体化のための予算が可決され、現在の予定では文科省の許認可を経て2023年市立の大学がスタートし、そこに2025年4月にものづくりデザイン系学部が生まれる予定です。

市民運動は、家具木工、情報、六次産業などをキーワードに充実した教育研究が具体化するように、今後も運動を継続展開します。

 

 

いくつかのポイント

「ものづくり」という言葉には、旭川の基幹産業である「農業と林業」および時代の要請である「福祉」と、創造行為である「デザイン」を結びつけることを包含した、広い意味合いを込めています。

 

公立を前提にしているのは、所得水準が決して高くない北海道で自らがつくる大学であり、また母子家庭の方などが経済的理由により教育機会を失うことを防ぐために、授業料を低く抑えることができるからです。教育機会均等が、これからの地域の教育にとって重要なのです。

 

教育の最大目標は、これから地域を牽引する創造的人材の育成です。

そのためには広く世界から学生と教員が集まり、日常の枠を超えた次元の環境で、未知の地域の将来を見通す教育研究が行う必要があります。

 

前例のない、地域市民がつくる地域のための創造教育を行う大学です。

ご支援のほど、よろしくお願いします。

 

旭川に「公立ものづくり大学」の開設を目指す市民の会 

代表 伊藤友一 事務所 〒070-0033 旭川市3条通り8丁目緑橋ビル1号館4F デザインピークス内